シャンプー、トリートメントと解説を終え、今回はアウトバストリートメントの話になります。
まず、「アウトバス」というと、「??」みたいな反応は意外と多いのですが、「洗い流さないトリートメント=アウトバス」です。
風呂の外で使うものだから、「out bath」です。
で、仕事をしていて結構感じるのですが、シャンプーやトリートメントにはそんなに興味は示さないのだけど、アウトバスは使いたがる。
そういうお客様が多いように思います。
勿論、使っていただくに越したことはないのですが、個人的にはあくまで「シャンプー>トリートメント>アウトバス」の順番でこだわって頂きたいです。
シャンプーでベースが整っていないと、トリートメントも最大限の効果は発揮されませんので。
メイクと似たようなもんですね。ベースが整わないと、ノリも持ちも悪い。
それを踏まえたうえで話を進めていきますが、
とは言うものの…、このオイル、個人的にはかなりの推しアイテムです。
では、成分解説。
18-MEA(18-メチルエイコサン酸)
難しそうな名前で、既に拒絶反応を起こしている方もいるかもしれませんが、
簡単に言うと、(床にかける)ワックスみたいなものです。
健康な髪は、ツヤツヤで、結構水を弾きます。これは18-MEAによるものです。
この18-MEAは髪の表面に存在している脂質の一種で、艶や手触りをよくしてくれます。
そして、この18-MEAは、1度のカラーで80%、パーマで50%が失われます。
さらに、18-MEAは自己再生されない成分ですので、外から補う必要が出てきます。
それを補うことが出来るオイルとなっていますので、カラーやパーマをされている方で、艶、手触りを気にされる方には、かなりオススメです。
エルカラクトン(γ-ドコサラクトン)
化学構造的には18-MEAと似ていますが、18-MEAは表面部分の補修、エルカラクトンは内部的な補修に優れています。
注目すべき特徴は、エルカラクトンがダメージ部分に定着した後、熱によって溶け変わり、ダメージ部分にフィットし、定着すること。
ドライヤーの熱でも形質変化するため、乾かすにつれ、手触りやハリコシが良くなります。
定着力があるので、形状記憶効果も高まり、デジタルパーマや縮毛矯正の艶、手触り、持続力はもちろん、ブローの持続力も良くなります。
メドウフォーム油
エルカラクトンと近い働きがあります。
熱により安定し内部補修します。
CMCを補う最も理想的な成分と言われており、カラーの発色や、色持ちを向上する効果がある。
(CMCについては、こちらを参照)
https://www.prosol.co.jp/itsukaichi/blog/7330/
また、摩擦を軽減し、保湿効果があることで、静電気を和らげる効果もあります。
La naniオイルの総括
「オイル」というと、結構、「べたつく」とか「重い」とか、苦手意識を持っている方がいますが、
このオイルに関しては、軽めでサラサラな部類です。
つけた感覚としては、「つけた感じがしない」ってくらいの軽い感じですが、
乾かすにつれて「いつもより髪が絡まない」「いつもよりさらさらしてる」「なんか乾かしやすかった」とか、そういう実感を帯びた感想を抱く方もいるでしょう。
ついでに言っておくと、とても肌にも優しい成分で、乾燥性の手荒れを引き起こしている方は、髪にオイルをつけた後、手のひらに余った油分を手に馴染ませることもオススメします。
個人差はありますが、状態が良くなったりもします。
ざっくりですが、そんな感じですね♪
基本的に人を選ばない、大勢の方に使っていただけるオイルとなっております。
是非、お試しあれ。