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2017.12.12 大田垣 成俊
レザーカットのあれこれ。

どうも、スタイリストの大田垣です。

 

 

今日は少し道具の話。

 

 

美容師がカット技術をする際に用いる手法として、「シザーカット」と「レザーカット」という2種があります。

 

 

ハサミか、カミソリか。

 

 

 

今となっては「シザーカット」が主流になっているのか、当社においても教育で学ぶのは、ハサミを用いたカットのみです。

 

 

 

「レザーカット」に関しては、教本を買って読んだり、講習でみたり、独学で学んでいます。

 

 

 

 

美容師一人ひとりの考え方はやはり統一ではなくて、

 

 

 

例えば、ハサミ1丁で全てやる!みたいな人もいれば

 

 

 

ハサミ何丁も使う人もいたりして、

 

 

 

どちらが良いか、どちらが上手いかって話ではなくて、ポリシーみたいなものだと思います。

 

 

 

「ハサミ1丁でやる人のほうが凄い、上手い」みたいに、上手い下手での考え方を持つ人がいると面倒ですが、

 

 

 

そういった点で考えると、僕個人に関しては、「適材適所」って言葉が結構好きなので、

 

 

 

「色んな道具をそれぞれの有効なシーンに、キチンと選べて活かせる」という職人に魅力を感じます。

 

 

 

 

 

つまり僕は、

 

 

 

 

五刀流ですね。

 

 

 

(ベースカット用のハサミ、質感調節用のハサミ、スキバサミ×2種、レザー(両刃))

 

 

 

 

総額?知りたくないです(笑)

 

 

レザーを使おうと思うまで。

 

 

 

結構単純です。

 

 

講習に行って、よく有名美容師さんがデモンストレーションをしてくださるのですが、

 

 

その時にレザーを使っている人がとても多かったから、

 

 

「へー、レザーって良いんやな」って思ったのがキッカケ。

 

 

何が良いかどうかは分からず、使えるものは使ってみよう精神です。

 

 

 

そこから教本を買い、DVDを買い、マネキンを納得いくまで切り、シザーとレザーの違いを実感し、自分の中での使いどころを決め、

 

 

 

実際に利用するに至っています。

 

 

 

レザーカットのメリット

 

やはり、レザーとシザーでは、同じスタイルを作っても全く異なります。

 

 

一番は質感ですね。毛先が先細りになって、とても柔らかく動きます。

 

 

ショートの襟足の作り、顔周りの動き、ボリューム部分の引き締めなど。

 

 

強い癖毛には対応出来ませんが、弱い癖は刃を入れる方向を変えれば、むしろコントロールできます。

 

 

美容師サイドで言えば、削ぎと土台作りが同時にできるのも、時間短縮で助かります。肩も凝らない(笑)

 

 

 

 

レザーカットのデメリット

 

 

結構、お客様の中には「レザーカットは傷むから嫌」という方もいます。

 

 

でも、実際はそんな事は無くて、傷むのは原因があります。

 

 

 

 

  • 髪質が合わない場合がある。

 

毛が細くて少ない、クセがとても強い人には合いません。

 

 

  • 切る際に適さないスタイルがある。

 

ワンレングスのようなカットのラインを綺麗に出すスタイルや、重ためのスタイルはシザーの方が適します。

 

 

  • 刃の切れ味が悪くなっている

 

普通は1人切るのに1~2枚消費します。

 

レザーを使えば使うほど、僕の財布も軽くなりますが、僕がケチったら傷みます。

 

 

 

  • 切る時の髪の状態が適していない

 

しっかり濡れている状態がベストです。乾いている時でも、髪がドライヤーの熱を保って柔らかい時は大丈夫。

 

 

  • 使い手が下手

 

腕の使い方、刃のストローク、挿入角度、毛髪の見極め次第。

 

 

 

 

 

 

どうでしょう。つまり、

 

 

デメリットは全て、美容師側の管理不足や知識・技術不足って言っても良い。

 

 

それらをしっかりケアできて、適材適所を貫けば、レザーカットは大きな武器になります。

 

 

 

デメリットは、「レザーだから」ではなく「レザーを美容師がどう使うか」に左右されるのです。

 

 

 

 

 

 

レザーで切るスタイルはこんな感じですね。

 

 

↑ ストレートパーマ後のショート

 

 

 

↑ 絶壁に奥行きを作るショート

 

 

 

↑ クセを抑えて手グシで流れるショート

 

 

 

 

うーーーん。分かりにくいんですかね。

 

 

特にこういう「首に沿わせたい」とか、「軽い感じで収めたい」とかドンピシャです。

 

 

マネキンで比較すりゃ良いんだけど、それはまた機会があれば。。。

 

 

 

一応、レザーで初めて切る際は「使って良いですか?」って確認は取らせていただいております。

 

 

 

そういう場合は「使って切った方が良いな」って思っている時なので、是非、チャレンジしてみてください(笑)