どうも、スタイリストの大田垣です。
先日、ヘアカタログの撮影をしました。
モデルは飲み仲間の友人。
ってことでBefore。
髪がね、伸び伸びです。
1年ぶりくらいの美容院らしい。理由は「なんかやりたい髪型がないから放置してた」らしい。
友人に営業吹っ掛けるのも罪悪感あるので、相手から「切りにいこうかな」「どうしたらいいかね」などの相談があれば、喜んで誘わせてもらっています(笑)
ただ、前々から気にはなっていたので、この度「切らせてくれ!」とこちらから懇願しました(笑)
元がかわいいので、正直、このまま髪色さえどうにかすれば可愛いんだろうけど。
で、ヘアスタイルはお任せです。
ヘアスタイルってどうやって決めているの??
ヘアスタイルって絶対的な正解が初めからあるわけではなく、その人に合わせて正解を作り出していく感覚です。
「やりたいスタイルがあるから、それに合うモデルを探す」のか
「この子がモデルなら、こうしたいなぁ」と考えるのか、
普段の営業では後者ですね。
で、今回の撮影も後者寄りな感覚でしています。
普段の営業も、「似合わせ」というのは考えるのですが、
何をどう考えて「似合うのか」、「なぜそうするのか」って結構、漠然とした部分だと思いませんか?
元々知り合いということもあり、顔の感じやライフスタイル、性格なんかも、ある程度は把握している部分があるので、
長さだけざっくり決めて、ネット上でヘアデザインを見ながら「あー、こんなの似合うだろうなぁ…」というのを、正解を作る材料としてテキトーに保存しておきます。
それらをある程度再現しながら、その人に似合うようにアレンジをしていく。
で、仕上がりはこちら。
今回は、ここに至るまでの思考回路を言語化してみようと思います(笑)
今回のデザインに至った思考回路。
見た目は「可愛い」にも「大人っぽく」にもできると思えるタイプです。
でも、性格は「しっかりした女性」です。
友人夫婦宅で鍋パーティーしたりする際は、酔っ払いどもの面倒を見てくれますし、テキパキしているし、
僕のポンコツにもすかさずツッコミを入れてくれる姉さん(年下)です。
ただ、しっかりしすぎる節もあって、初対面だったり、付き合いが浅いと「隙がない」と感じる人もいるでしょう。
加えて割とズバッと言うタイプだから、ちょっとキツく思われそうな心配があります。(ごめん!笑)
そんな性格の情報も意外と大切。
美容院での他愛のない会話って、「この人ってどういう方(性格)なんだろう」というのを知るための、案外大切な要素なんですよね。
そういう情報を踏まえたうえで、「大人可愛い」にして、本当はあるはずの親しみやすさを表現したい。という想いがありました。
おでこが丸くて可愛いのと、目が印象的なので、広めの前髪で、おでこも少し見えるようにして可愛く。
毛も柔らかいので、軽さを活かして外ハネを取り入れたい。
ただ、裾の長さを切りすぎてしまうと、広く作った前髪も相まって丸顔っぽくなりやすく、可愛くなりすぎてしまう。
なら長さは少し長めの鎖骨周りくらいにして、縦長な印象を残すことで、大人っぽさを残す。
鎖骨周りまで長さがあるのに、外にハネさせるだけだと、毛先に至るまでの中間部分が全てストン…としてスタイルが堅くなり、強さが出てしまうので、柔らかさが活かしきれない。
だから、中間に内巻きを挟んでからの外ハネにすることで、動きを加えて軽さ、柔らかさを作る。
そんなデザインの足し引きで「大人可愛い」「親しみやすいお姉さん」っぽくなっているのかと思います。
どうでしょう。
親しみやすそうな、大人っぽくて可愛いお姉さんじゃないですか??(笑)
まとめ
普段の営業でここまで深く考えるかというと、、、
割と考えているかもしれません。
少なくとも、付き合いの長いお客様や、よく会話をされるお客様(自己開示による好みや性格の情報が得やすいため)は考えています。
実は美容師って、お客様のこと、顔と名前が結構すぐに一致します。
覚えようとしなくても、何気ない会話の中で、自然と人を知り、覚えるのです。
それって、「その人を深く知るからこそできるデザイン」があるからだとも思います。
雑誌の切り抜きを100%再現するのもいいですけど、美容師ってこうやってデザインに+αの想いを乗せたりすることもできます。
顔の似合わせ、性格の似合わせ、ライフスタイルの似合わせ。
似合わせにも、色んな要素があると考えます。
気が向いたら、そういう似合わせに関して、「自分ってどうしてこういうデザインなんですか?」って聞いてみても面白いかもしれませんね。
聞き方によっては美容師さん、「え…駄目……?」ってプレッシャーに感じるかもしれないから気を付けてくださいね!!(笑)
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