どうも、スタイリストの大田垣です。
突然ですが、“髪を綺麗にするために大切なこと”、何が思いつきますか??
- ホームケアの充実(シャンプー、トリートメント、アウトバス)
- サロンでのトリートメントメニュー
このあたりは比較的簡単に思いつくし、思いつく順序も早いと思います。
他にもドライヤーの性能とか、乾かし方とか、
髪を綺麗にするための手段は多岐に渡ります。
その中でも今回は、意外と見落としがちな「前処理・後処理」についてお話させていただきます。
前処理・後処理の重要度ってどのくらい?
結論から言えば、かなり重要です。
比べられがちなPROSOLのメニューで言えば、トリートメントは税込み¥4,400~。
一方、特別な前処理や後処理に関しては、¥550、¥1,650 と、大きく2種。
値段だけ見れば、トリートメントが重要な感じはしますが、
そもそも求める効果が違うから、比べること自体がおかしいんですよね。
トリートメントの目的は、「髪の内部の失われた栄養を補完して、丈夫にし、綺麗にすること」
前処理や後処理の目的は、「髪に対する負担になるものを除去し、施術中、施術後になるべくダメージさせないようにすること」
「今までのダメージへの対策」なのか、「これからのダメージへの対策」なのかの違いです。
なので、「トリートメントをするので後処理は今日はナシで。」「後処理したら、トリートメントしなくても大丈夫ですか?」
そういうやり取りって結構あるのですが、
そもそも効果が違うから、どっちもやるべき。
が本当の答えなのです。
髪のダメージの真実。何が一番ダメージするのか。
少しショッキングな話をします。
髪のダメージの1番の原因は何だと思いますか??
自然乾燥?市販のシャンプー?
いえいえ。実は僕らが提供している、「カラーやパーマによるアルカリダメージ」が1番のダメージ原因です。
例えば、まだカラーなどができない学生さんで、凄いツヤツヤで綺麗な髪だと思ったら「自然乾燥です(笑)」っていう人がいます。
もちろん、若さ!と言えば簡単ですが、
「まだカラーやパーマをしたことがない」というのが一番の理由です。
アルカリの役割と、ダメージの仕組み
カラーやパーマをする際に含まれているアルカリ。
そんなダメージの原因になるものですが、パーマやカラーをする上で、なくてはならないモノです。
弱酸性の髪がアルカリにさらされることで、髪のキューティクル(防御壁)が開きます。
そこから薬剤を髪の内部に浸透させ、色を染めたり、形を変えたりしている訳です。
浸透できないと、染まりませんし、パーマもかかりません。
「キューティクルを開ける」のがアルカリの役目です。
ということは、逆に「キューティクルを閉じる」のが酸の役目でもあります。
ただ、パーマやカラーが終わったらどうなるのか。
キューティクルが勝手に閉じてくれる訳でもありませんから、アルカリを酸で中和する必要があります。
アルカリが残留し、キューティクルが開きっぱなしの状態は、髪が無防備でダメージを進行させてしまいます。
つまり、パーマやカラーなどによるダメージを和らげたり、後処理なのです。
因みに、水と毛髪の関係。
これもかなり大切なこと。
水は中性なので、多少アルカリは緩和できる。しかし、弱酸性の髪からしたら中性の水でもアルカリ寄りなので、キューティクルを開ける効果があります。
髪質改善メニューでしていること。
大好評のヤクジョスイを用いた髪質改善メニューですが、
これでできることは、
アルカリ、ジアミン、過酸化水素の中和です。
詳しくは下の記事から。
ざっくりいうと、
効果
アルカリ ⇒ 薬剤の浸透に必要
ジアミン ⇒ 発色に必要
過酸化水素 ⇒ 薬剤の反応開始のトリガー
リスク
アルカリ ⇒ キューティクルを開く。開きっぱなしになることでダメージ。
ジアミン ⇒ アレルギーの元。痒みやただれのリスク。
過酸化水素 ⇒ 濃度の高いものだと火傷、ただれなども起こす。
髪質改善の前処理、後処理でできることは、
効果はそのままで、リスク回避をすることです。
まとめ
大切なことを再度お伝えしておきます。
①
トリートメントの目的は、「髪の内部の失われた栄養を補完して、丈夫にし、綺麗にすること」
前処理や後処理の目的は、「髪に対する負担になるものを除去し、施術中、施術後になるべくダメージさせないようにすること」
一緒に考えがちですが、まったく求めるものが異なるので、別で考えましょう。
②
髪のダメージの一番の原因は、「カラーやパーマによるアルカリダメージ」です。
③
前処理、後処理は、アルカリ、ジアミン、過酸化水素などの髪や頭皮に負担をかけるものを、中和する働きがある。
いかがでしたか?
綺麗な髪を作るため、維持するために、正しい知識と、正しい対策方法を知っておくことは大切です!!
少しでもこの情報がお役に立てればうれしいです♪