さて、やっとこさトリートメントの紹介に入ります。
が、その前に!!!
髪の構造を知ってもらう必要があります。
だって、分かんないですもんね。自分の髪の事って。
自分でどう対処したらいいかなんて尚更。
分からなかったら、やる気起きないですもんね。勉強みたいに。
基礎知識を知らない状態では、道具のありがたさに気付けません。
例えば同じ「16」という数字を求めるのに、
2+2+2+2+2+2+2+2=16 の苦労を知らなければ、
2×2×2×2=16 のありがたさも分からないし、
24=16 のありがたさも分からない。
そういうことです。
閑話休題。
今からする話は、毛髪における、「2+2+2+2+2+2+2+2=16」の話です。
つまり…
頭が痛くなるような、ガチ解説します。
でも、「なるほど!!!」ってなるはず。多分。
ってことで、早速…
毛髪の断面から見てもらいましょう。
表面の鱗のような部分。ツヤや手触りに大きな影響を持つ。
キューティクル同士がタケノコの皮のように何層にも重なっていて、髪の硬さや太さに関係する。
キューティクル同士を接着しているものが「キューティクル間CMC」というもので、まさに接着。ボンドのような役割をしている。
髪の太い方は、キューティクルの重なりが多く、CMCによる接着面積が自然と多くなる為、割と丈夫だが、浸透の面で薬剤の反応に影響が出る場合もある。
髪の細い方は、キューティクルの重なりが少なく、CMCによる接着面積が浅くなりがちで、剥がれそうなキューティクル同士が引っかかりあって、絡まりやすい性質を持つ。
外の刺激から、毛髪の内部を守る役割を持つため、ここが傷むと、傷みやすくなる。
【コルテックス】(図の薄灰色部分)
しなやかさ、弾力、水分保持などに影響する部分。髪の体積の8割~9割はこれ。
そして、カラーもパーマも、ここに作用します。
よって、ここの傷み具合で、ダメージは決まると言っても過言ではない。
そして、ここがダメになっていると、パーマもカラーにも大きく影響します。
図のように引っ張り出すと、縦長の、繊維質な感じ。よって、縦への刺激には強いが、横に裂くぶんには弱く、裂けるチーズのように裂ける。
これが枝毛です。
しかし、それを守っているものもあり、それが水色の部分。「コルテックス間CMC」です。
これもやはり、ボンドの役割をしており、繊維のようなコルテックスがバラバラに動いて裂けてしまわないように、固定しています。
ようは、このコルテックス間CMCがスカスカになっている人が、枝毛になっちゃうんです。
【メデュラ】(図の赤い部分)
芯みたいな部分ですね。
ただ、毛先にいくにつれ、なくなったり、空洞化していたり、根元の方は水分詰まっていたり、人それぞれ。
メデュラが多い人は毛が太く、赤ちゃんや、猫毛などの軟毛の人には、そもそもない場合もある。
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さて、以上のことを踏まえて、大切な部分に気付きましたか??
そう、今回着目するのはCMCです。
キューティクルを支えている、キューティクル間CMCと、
コルテックスを支えている、コルテックス間CMC。
CMCなくしては、キューティクルもベリベリ剥がれ、コルテックスもガチャガチャ安定しないのでは??という事。
ここまでが導入!!!
本題。
そこで、トリートメントの内容成分の話。
光学活性セラミド(セラミド2)
セラミドには番号が付いていたりします。番号が付いているセラミドは、ヒト型セラミドと呼ばれ、元々ヒトが持っているセラミドと構造が同じもので、浸透と馴染みが良い。
セラミド2は中でも人に多く存在しているセラミドである。
更に、このトリートメントに使われているものは、光学活性という種類のもので、
一般的なセラミドには、光学活性のあるものないものが混在した状態である。
この光学活性でないものだと、角質層にきちんと安定して留まらないが、
光学活性であるものだと、浸透した後の定着が優れており、本来の役割である、保湿やバリア効果をしっかりもたらす。
もう一度言います。
このトリートメントは、光学活性セラミドのみを用いています。
CMCに着目するって言っておきながら、セラミドの話をしてしまいました…。
では、セラミドとCMCはどういった関係なのでしょうか。
ずばり、「CMC=セラミドコレステロールの略」です。
CMCの主成分がセラミドなのです。
つまり、セラミド、なかでも光学活性セラミドを用いることで、CMCの役割である、キューティクル間の接着、コルテックス間の接着が、かなり高いレベルで実現され、双方を安定させることが出来る。
という事。
どうです?コレだけでも、かなりの説得力ではないでしょうか(笑)
しかし、次ももう少しトリートメントの話をしていきます。お楽しみに!!